MTF日記/大学院生

MTF当事者(戸変済)の日記

 

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【MTFが見る夢】 MTFは無限同窓会の夢を見るか

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〜現実は更新されたのに、脳だけ昔の設定を読み込んでくる〜

夢って、もう少し都合よくできていてもいいと思う。

空を飛ぶとか、宝くじが当たるとか、推しといい感じになるとか。せっかく寝ている間くらい、現実では起きないような楽しいことを見せてくれてもいいはずだ。

でも実際の夢は、そんなに気が利かない。

むしろ、こっちが忘れたいことや、もう終わったはずのことを、妙にリアルな温度で持ち出してくる。

特にMTFとして性別移行をしていると、夢はときどき本当に意地が悪い。

現実ではもう身体も生活も変わっている。戸籍も変わって、社会の中でも女性として暮らしている。なのに夢の中では、なぜか昔の名前で呼ばれたり、昔の身体の感覚に戻っていたり、当たり前のように「男子側」に置かれていたりする。

いや、その設定、もう消したんですけど。

そう言いたくなるような夢を、私は何度も見てきた。

現実の私はアップデートされているのに、脳だけが古いバックアップを勝手に復元している感じ。しかもそのバックアップ、だいたい一番嫌な時期のやつだったりする。

移行初期:夢の中では、まだ男子扱い

ホルモン治療を始めて、少しずつ身体が変わっていった頃。

でも夢の中では、まったくそんなことは反映されなかった。

よく見たのは、中学や高校に戻っている夢だった。

しかも、私は普通に男子生徒として扱われている。

あの夢は本当に嫌だった。

大学に入ると、今度は高校の夢をよく見るようになった。

今度の夢の中の私は、胸があることを隠している。

壁に背中をつけて、できるだけ人に身体を見られないように着替える。

起きている時なら、「いや、もうそんな時代は終わった」と思える。

でも夢の中では、そういう冷静さがない。
その場の理不尽が、そのまま現実として襲ってくる。

だから、起きたあともしばらく嫌な感じが残る。
ただの夢なのに、身体にまだ緊張が残っている。

身体が変わっていく不安と、昔の性別役割にまた押し戻される怖さが混ざっていた。 夢の形をした、かなりしつこい記憶の再放送だった。

術後しばらく

その後、手術を終えて、戸籍も変わって、生活もはっきり女性として固まっていった。

この頃になると、夢の中でも少し変化が出てきた。

私はようやく、女子として登場するようになった。

女子の制服を着ていたり、女友達と話していたり、女子トイレに入っていたりする。以前みたいに、強制的に男子側へ戻されることは減った。

ここだけ見ると、かなり大きな進歩だと思う。

ただ、完全に安心できる夢になったかというと、そうではなかった。

夢の中の私は、女子としてそこにいる。
でもずっと、どこかで怯えている。

「バレたらどうしよう」

「今の声、低くなかったかな」

「この場にいていいのかな」

「誰かに違和感を持たれていないかな」

現実では普通に生活しているのに、夢の中ではまだ、自分だけが何かを隠しているような感覚があった。

周りの女子たちは普通に接してくれている。
でも私は、心の中でずっと警戒している。

誰かが何かに気づくんじゃないか。
急に空気が変わるんじゃないか。
今まで成立していたものが、全部ひっくり返るんじゃないか。

それが怖かった。

しかも、その不安を作っているのは他人ではない。
自分の脳だった。

現実の周囲よりも、自分の潜在意識のほうが、ずっとしつこく私を疑っていた。

「本当に大丈夫なの?」
「本当にそこにいていいの?」
「まだ油断しないほうがいいんじゃない?」

そんな声が、夢の中でずっと鳴っている感じだった。

社会に受け入れられることと、自分の脳が安心することは、どうやら別問題らしい。

頭ではわかっていても、身体の奥に残った警戒心みたいなものは、そんなに簡単に消えてくれない。

現在:夢がやっと追いついてきた

そして今。

社会人として働き始めて、会社でも普通に女性として生活している。

昔の名前で呼ばれることもないし、男子側に戻される夢もかなり減った。

夢の中の私は、ようやく普通に女性として存在するようになった。

夢の中でまで、自分が女性であることを説明しなくていい。
隠れなくていい。
怯えなくていい。

ただ遅刻しそうになったり、仕事でミスしたり、なぜか提出物を忘れていたりする。

つまり、悪夢の内容がだいぶ普通になった。

もちろん嫌な夢ではある。
でも、昔の夢とは種類が違う。

前は「自分の性別そのものを脅かされる夢」だった。
今は「社会人として普通に焦る夢」になった。

これはこれで人間として嫌だけど、かなり平和な進化ではある。

ただ、最近はたまに変な夢も見る。

たとえば、女子スポーツの大会に出ている夢。

私は昔スポーツをしていたこともあって、夢の中でなぜか女子の試合に出場していることがある。

そして、普通に活躍してしまう。

その瞬間、夢の中の私は急に冷静になる。

「あれ、これ大丈夫なのか?」

「私が女子として活躍してるの、社会的にかなりまずくない?」

「これ、絶対ネットで燃えるやつでは?」

現実の私は、女子スポーツへの参加について、自分なりに考えがある。少なくとも、自分が競技の女子枠に出たいとは思っていない。

それなのに夢の中では、なぜか一番ややこしい状況に放り込まれる。

夢は、少し遅れて現実に追いつく

こうして振り返ると、夢というのは、今の自分をそのまま映すものではないのかもしれない。

むしろ、少し前の自分が、遅れてやってくる感じに近い。

現実の私は変わった。
身体も変わった。
名前も変わった。
生活も変わった。

でも脳は、すぐには納得しない。

長い間染みついていた恐怖や恥ずかしさ、警戒心は、現実が変わったあともしばらく残る。消したはずのデータが、どこかのフォルダにまだ残っていて、夜中に勝手に起動してくる。

だから、移行初期に昔の自分に戻る夢を見るのは、たぶんおかしなことではない。

それは「まだ変われていない」という意味ではないと思う。

むしろ、現実が変わったからこそ、脳が古い記憶とのズレに混乱しているのかもしれない。

最初は、昔の場所に戻される。
次に、女性としてそこにいるけど、まだ怯えている。
そのうち、ただ普通にそこにいるようになる。

夢の中の自分も、少しずつ今の自分に追いついてくる。

その変化は遅い。

でも脳はたぶん、私を苦しめようとしているわけではない。
古い地図を持ったまま、新しい住所を探しているだけなのだと思う。

だから今、昔の自分に戻る夢を見てしんどくなっている人がいたら、私はこう言いたい。

大丈夫。
夢は遅い。
でも、いつか追いつく。

そのうち夢の中のあなたも、ちゃんと今のあなたとして生き始める。

そして最終的には、性別のことで怯える悪夢ではなく、仕事の締切とか、遅刻とか、謎のネット炎上リスクにうなされるようになる。

それが幸せかどうかは、正直よくわからない。

でも少なくとも、脳内OSは更新されている。
たまに変な通知を出してくるだけで。

性同一性障害の日常

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こんにちは! まるまるです!

今日は、MTFの日常あるあるをまとめてみました!

① 移行期の「性別不詳」扱いに異常に喜ぶ(そして友達に引かれる)

ホルモン治療などを始めて少しずつ中性的な見た目になっていく「移行期」。 この時期に、他人から女性としてパス(認識)されたり、性別不詳な扱いを受けたりすると、天にも昇るような異常なテンションの上がり方をします。 * 実体験エピソード: まだ髪も全然短かった頃。宅急便を受け取ってドアを閉めた直後、配達員さんが外で同僚の方に「…今の、女?」とボソッと話しているのが聞こえたんです。 それを聞いて私は一人で歓喜! テンション爆上がりで友達に「配達員さんに女って言われた!」と報告したんですが、 友達からは「なんだそれ(笑)」と冷静にドン引きされました。 他にも、大学に入ってネットの友人と初めてオフ会をした時に「最初、女の子かと思った!」と言われたり、 タイへ性別適合手術に行くためのパスポートを取りに行った窓口で「代理申請ですか?(=顔と男性名が一致しない)」と聞かれたり。 「パスしちゃった!」と、心の中でガッツポーズをキメる瞬間です。

② 「背が高いね!」の呪い(本当はゆるふわになりたい)

初対面の人から、かなりの高確率で言われるのが「背が高いね!」という言葉。 これ、悪気がないのは百も承知なんですが、当事者にとっては結構コンプレックスをえぐられる言葉だったりします。 * 実体験エピソード: FTM(女性から男性へ)の方に向かって「背が低いね」と言うのは、男性としてのプライドを傷つけるセクハラに近いニュアンスになりがちです。 でも、女性の場合は「背が高いモデルさん」などもいるため、性的魅力のマイナスにならないと思われていて、みんな割と気軽に「背が高いねー!」と言ってきます。 もちろん褒め言葉として言ってくれているのは分かるし、同期からも「スーツ着てるとかっこいい!」と言われたりします。…… でもね、こっちは「かっこいい」じゃなくて「ゆるふわ」を目指してるんだよ!!!と、内心ちょっと悲しくなるんです(笑)。

③ トイレですれ違う男性が「Uターン」していく現象

これはパス度が上がってきた移行期に必ず起きる、「トイレのモーゼ現象」です。 * 実体験エピソード: まだ完全に女性として生活する前。男性用トイレに行こうとして通路を歩いていると、向かいから来た男性が私を見て「あっ、間違えて女子トイレ入っちゃった!」と勘違いし、慌てて引き返していくんです。 男性を驚かせて申し訳ない気持ちになるし、何より自分自身が気まずすぎる……! こういうトラブルを防ぐために、移行期はひたすら「多目的トイレ」を探し求めて放浪することになります。 多目的トイレがない施設だと、もう気合で乗り切るしかありません。

④ 容姿パスを打ち砕く「声のトラップ」

メイクや服で完璧に「女性」としてパスできていても、口を開いた瞬間に空気が一変する。 それが声のトラップです。 * 実体験エピソード: 就活用のスーツを買いに行った時のこと。店員さんは私の見た目を見て、ごく自然に女性用のスーツコーナーへ案内しようとしてくれました。 「やった、パスしてる!」と思ったのも束の間。 私が「スーツを探してるんですけど(低音)」と声を出した瞬間、店員さんが「あっ…!」という顔をして、スッと男性用コーナーへ軌道修正しようとしたんです。 負けじと「女性用をください!」と伝えて、無事に女性用スーツで就活しましたが、声の壁は本当に高いです。 見た目<声です

⑤ 一人称迷子。結果「自分」に逃げがち

  • 実体験エピソード: 女の子は大体「私」を使いますが、男の子は「俺」や「僕」が主流になりますよね。 小学生の時、私も周りに合わせて「僕」も「俺」も試してみたんですが…… 口に出すたびに、違和感があったんです。 じゃあ「私」と言えるかというと、男の子として扱われているのに「私」と言うのは周りの目が気になって絶対に無理。 結果的に、「自分」という一人称に逃げ込みました。 思えば、これが人生で一番最初の明確な「性別違和」だったのかもしれません。

⑥ なぜか「性自認」には触れず「性的指向」を聞かれがち

これも声を手術する前、見た目は完全に女性なのに声が男性だった頃によくあった現象です。 * 実体験エピソード: ギャップのある私を見た人は、気になって仕方ないはずなんです。 でも、「女性になりたいの?」とは誰も聞いてきません。 おそらく、性同一性障害というのは「ガチの病気・重い悩み」だという認識があるため、踏み込みづらいのだと思います。 その代わり、「どっち(男と女)が好きなの?」という「性的指向」の質問は、冗談交じりにめちゃくちゃ頻繁に聞かれました。 当時の私は、ゲイだともトランスジェンダーだとも思われたくなくて、防御策として「バイ(両性愛者)です」と答えていました。 ちなみに今でも、「彼氏いる?彼女いる?」と聞いてくる人は多いです。 「パートナーいる?」という便利な言葉は、見た目と声にギャップがあるような「ちょっと複雑そうだな」と気を遣われた時にしか使われない気がします。 日本だと、まだまだ「パートナー」って聞きにくい言葉なんですよね。

⑦ 一度で異様に覚えられがち(からの、「忘れられる喜び」を知る瞬間)

移行期あるあるの真骨頂。 見た目と声のギャップから相手の脳裏に強烈なインパクトを残し、一度会っただけで絶対に顔を忘れられなくなる現象です。 * あるあるエピソード: 見た目は完全に女性なのに、口を開くと声が低い。 この「バグ」に遭遇した相手は、頭の中で「なんだこの人は!?」とパニックを起こすため、めちゃくちゃ記憶に刻み込まれます。 (私の場合、昔はド派手な髪色をしていたという物理的な要因もあるかもしれませんが……笑)。 1回しゃべったら100%覚えられます。 実は最近、会社で新しい人にお会いした時に、「あれ、この前挨拶しましたっけ?」と、1回で顔を覚えてもらえなかったという出来事があったんです。 普通の人なら「私って影が薄いのかな……」とちょっと悲しくなる場面ですよね。 でも、私は全く逆でした。 「そっか、私、もう悪目立ちしてないんだ。普通の女性として、ちゃんと風景に溶け込めるようになったんだ(=完全に埋没できたんだな)」 そう気づいて、帰り道にしみじみと感動してしまいました。 インパクト絶大の「覚えられがち」な激動の時期を経て、何の変哲もない普通の女性として「忘れられる喜び」を知る。 この感情の移り変わりこそ、一つのゴールに辿り着いたという証なのかもしれません。

いかがだったでしょうか? 当事者の皆さん、「あるある!」と共感していただけましたか? 当事者以外の方には、「MTFの人って、日常でこんな地味なトラップと戦ってるんだ!」と面白がってもらえたら嬉しいです。

noteに裏の話も書いてます。。。

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【SRS術後3年】「反転法はやめとけ」終わらないダイレーションと後悔、そして再手術の検討

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こんにちは!まるまるです

性別適合手術(SRS)を終えてから、あっという間にもうすぐ3年が経とうとしています。 戸籍も変わり、今年度からは社会人としての生活が始まりました。 毎日8時半起きつらいです(遅い)

でも、もしタイムマシンがあって「SRSを受ける直前の過去の自分」に声をかけられるなら、私は迷わず、そして全力でこう伝えると思います。

「悪いことは言わない。反転法(陰茎陰嚢皮膚反転法)はやめとけ」と。

ネットに溢れるSRSの体験談やクリニックの解説を読むと、「術後1年も経てば、ダイレーション(膣の拡張・維持作業)は週1回で維持できるようになる」 「月1でいい」なんていう言葉が並んでいます。 当時の私も、それを信じて疑いませんでした。

しかし、術後3年が経過しようとしている私の現実はどうでしょうか。 いまだに「2日に1回」はダイレーションをしないと、あっという間に塞がりそうになり、維持できないのです。 正確には、ふさがることはないけど、深さと広さは維持できない。

今回は、反転法を選んだ私が今抱えているリアルな悩み、 失われている時間への後悔、 そして「再手術」の検討ついて、ありのままを綴ってみようと思います。 これからSRSを控えている方の参考になれば幸いです。

奪われ続ける時間と、ジワジワ削られる精神

ダイレーションという作業は、ただダイレーター(拡張器)を挿入して終わり、という単純なものではありません。 準備をし、潤滑ゼリーを塗り、挿入して一定時間キープし、終わったら洗浄して消毒する……。 スムーズにいっても大体15分、入りが悪くて手こずる時は1時間近くかかることもあります。

もちろん、その時間をただボーッと天井を見つめて過ごしているわけではありません。 私は今、会社から取得するように言われている資格の勉強があるため、ダイレーターを挿入した状態のまま、問題を解いたりしています。 でも、下半身に異物感と鈍痛を抱えながらの勉強は、やっぱりめちゃくちゃ大変ですし、集中力にも限界があります。

今、私にはやりたいことが山ほどあります。 このブログの執筆、YouTubeの動画作成、さらには最近始めたアプリ開発など、1分1秒でも時間が欲しい状態です。(あと原神(笑)) そんな中、2日に1回必ずやってくるダイレーションの時間。「ああ、この時間がなければ、もっといろいろなことができるのに……」と、痛感する日々です。

そして何より辛いのが「睡眠不足」です。 忙しい1日の終わりにダイレーションのタスクがのしかかり、確実に睡眠時間が30分〜1時間ほど削られていきます。 1日だけなら大したことありませんが、これが3年間の積み重ねになるとどうでしょう。こうした毎日の「チリツモ」のストレスと睡眠不足が、着実に私の心と体を蝕んでいくのを感じています。

見合わない機能性と、200万円の「骨折り損」

これほどまでに、とてつもない時間と労力、そして睡眠を犠牲にして維持に努めている「器官」ですが、実際の機能面はどうなのかと聞かれると……正直、「全然ダメ」と言わざるを得ません。

  • 濡れにくさ: 結腸法や腹膜法を体験していないので直接の比較はできませんが、皮膚を反転させているだけなので、自浄作用や潤滑液の分泌は皆無に等しく、やはり決定的に「濡れにくい」です。まあこれはそんなに大したことはないです。
  • 拡張性の悪さ: 皮膚の柔軟性には限界があります。サイズの大きいダイレーターにステップアップしようとしても、時間をかけないと痛くて入れることができません。無理をすれば裂傷になります。←諸悪の根源。スムーズに入れられないのは終わりです。

これだけ毎日苦労してメンテしているのに、実用性が低い。まさに「骨折り損のくたびれ儲け」状態です。

「他の術式(結腸法など)を選んでいれば、そもそもダイレーションの苦労自体が激減していたかもしれないのに……」 「じゃあ、私は一体何のために、毎日自分の身を削ってまでこのダイレーションを続けているんだろう?」

ふと虚無感に襲われる夜もあります。それでもやめられないのは、「200万円以上という途方もない大金を払って作ったのだから、サボって完全に塞いで消してしまうのはもったいない」という、一種のサンクコスト(埋没費用)の呪縛があるからです。 大学受験に成功して、〇ぬに〇ねなくなってしまった過去と似ていますね。 大金をドブに捨てる勇気がなく、惰性で穴を維持している。これが偽らざる今の心境です。

なぜ反転法を選んだのか?10代の私の「矛盾」

「どうして私は、よりによって反転法を選んでしまったんだろう?」

思い返せば、当時の私なりの理由は明確にありました。 腸の一部を切り取って移植する結腸法などは、将来自分が40代、50代となった際に、その器官を使うのか、ということと 使わないのに「腸閉塞」を起こすリスクが慢性的にあるのはちょっとなあと思ったのです。

私はその遠い未来のリスクを恐れ、身体への負担が少ない(侵襲性の低い)反転法を安全牌として選んだのです。

でも、今冷静になって振り返ると、これってすごく皮肉な話ですよね。 あんなに「生きていても仕方がない、〇にたい」と毎日泣いていた10代の私が、いざ手術の術式を選ぶ段になると、なぜか「30年、40年先の老後の健康リスク」を心配して、安全な方法を選んでいるんです。

結局のところ、私は「〇にたい」と口では言いつつも、心の奥底では「生きたい」と思っていたんだと。 人間の生存本能とは恐ろしいものです。

しかし今となっては、たとえ腸を切る侵襲性が高い手術であったとしても、術後に「2日に1回痛い思いをせず、睡眠時間を削らなくて済む」のであれば、絶対にそっちの方が良かったと激しく後悔しています。 今まではなんとなく失敗したなくらいでしたが、今はかなり公開していますね。 何十年先に来るかどうかも分からない不確実な安全よりも、「20代、30代という最もエネルギーに満ちた『今』のQOL(生活の質)」を最大化する選択をするべきでした。

再手術(リビジョン)の検討と、他術式への思い

昔、YouTuberの青木歌音さんがSRSの再手術をしたという動画を見たとき、私は「えっ、再手術?ダイレーションをサボっちゃって塞がっちゃったのかな?」なんて思ってしまっていました。

でも今は、その気持ちが痛いほどよく分かります。 私のように、2日に1回真面目にダイレーションをやっていても、体質によっては狭窄してしまったり、深さが足りなくなったり、実際の場面で役に立たない現状を嘆いて再手術を検討する人がいるんだなと思いました。 決して「サボったから」だけではないんです。

実は私もほんとに最近、再手術について調べ始めました。 (※再手術には、またタイに渡って200数十万円という大金がかかるらしいですが……絶望!一回で終わらせておけばと本当に後悔)

もしタイムリープして過去に戻れるなら、どんなに術後の回復が辛くても「結腸法」か、あるいは最近主流になりつつある「腹膜法(PPV法)」を絶対に選びます。 当時は「反転法か結腸法か」くらいの二択しか頭になく、腹膜法という新しい選択肢について十分に調べ切れていなかったのも、今となっては大きな後悔の種です。情報収集は本当に命綱ですね。

おわりに

まぁ、長々と愚痴や後悔を書き連ねてしまいましたが、そうは言っても過ぎてしまったものは仕方がありません。

反転法を選んだことで得られる「腸閉塞リスクの低さ」という唯一にして最大のメリットは、これからずっと先、私がすっかり年をとってからようやく実感できるのでしょう。 その「20年後、30年後」、果たして私はどうなっているのでしょうか。 ブログやYouTubeで成功しているのか、アプリ開発で一発当てているのか、 そもそも無事に生きているのでしょうか。

未来の悩みも、現在の悩みも尽きることはありませんが、とりあえず今日の夜も、資格のテキストを片手に、時間をやりくりしながらダイレーションと向き合っていこうと思います。

SRSを控えている皆さん、術式選びは「未来の安全」と「今の時間・機能」、どちらを優先するか、後悔のないように徹底的に調べて決めてくださいね

また今度!

次のページでお会いしましょう!

まるまるでした

GID診断書は「即日」か「ガイドライン」か?私の経験と考え

 

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こんにちは!
まるまるです。
最近、GID(性同一性障害)やMTFの当事者界隈、あるいはSNS上で、ある一つのトピックが激しい論争を巻き起こしています。

それは、「性同一性障害の診断書を、どこで、どのように取るべきか?」という問題です。

大きく分けて「即日・簡単ルート」を推す派閥と、「大学病院などのガイドライン(慎重)ルート」を推す派閥の2つに真っ二つに分かれており、日々バチバチと意見がぶつかり合っています。

これまで私は、無用な争いを避けるためにこの話題には意図的に触れてきませんでした。しかし、論争がこれだけ盛り上がりを見せている今、当事者の一人として私の実体験と見解を書いてもいいタイミングかな、と思いました。

まずは、界隈を二分している両派の主張と、現在の医療現場・法的な背景を客観的に整理してみます。

両派の主張の詳細比較

即時・簡単派の主張

「当事者の苦痛を長引かせるな。さっさと出せ」という実利重視のスタンスです。

  • 主張:診断書なんて「本人の性自認の確固たる申告+簡単な問診」で十分。本来20分程度で出せるものだ。

  • メリット:とにかく速くホルモン治療(HRT)や手術のステップに進める。自由診療のため、余計なカルテや保険記録に「精神疾患疑い」などの個人情報が残りにくく、プライバシーが守られる。

  • デメリット:自由診療なので全額自己負担。

  • 大学病院ルートへの批判:複数回の通院、詳細な病歴の提出、関係ない心理検査、そして「判定会議」と称して半年〜1年も待たされるのは異常。時間・交通費・診察料の無駄であり、治療開始が遅れるだけ。「ガイドラインは義務ではない(日本GID学会理事長の発言にもある)」のだから、従う必要はない。

慎重・ガイドライン派の主張

「診断の重みと社会的信用を守れ」という権威・信頼性重視のスタンスです。

  • 主張:即日診断は誤診や詐病のリスクが高すぎる。「本物の強い性別違和」と、「一時的な気の迷い・性的動機(AGなど)・他の精神疾患からの逃避」が混在しやすい。

  • メリット:複数医師による一致、長期観察、チーム医療によって、診断の「信頼性・重み」が担保される。戸籍変更や手術の際、または就職や人間関係でカミングアウトする際に、「ちゃんと大学病院で診断された」と堂々と説明できる。

  • 即日ルートへの批判:即日診断クリニックの存在自体が、GID医療全体の信頼を下げる。詐病で悪用する人間と同じ「簡単ルート」で見られるのは我慢ならない。

実際の医療現場の違い(2026年現在)

では、2026年現在の実際の医療現場はどうなっているのでしょうか。

民間専門クリニック(GID学会認定医在籍など)

  • 診断プロセス:医師の裁量により、初診で比較的速く「1st診断書」を出せるケースがある。中には即日・短時間で発行するクリニックも。

  • セカンドオピニオン(2nd)も同一施設や提携施設で対応可能で、戸籍変更用の要件を満たせる。

  • 費用:自由診療が中心(初診料+診断書料で数千〜数万円)。最近はオンライン相談に対応しているところもあるらしい。

大学病院・大規模施設(例: 札幌医大、名古屋大など)

  • 日本精神神経学会の「性別不合に関する診断と治療のガイドライン第5版(2025年11月更新)」に厳密に準拠。

  • 診断プロセス:詳細な問診、除外診断(他の精神疾患が原因でないかの確認)、各種心理検査。

  • 時間:半年〜2年程度。精神科、内分泌科、形成外科などのチームで「判定会議」を行ってから確定する。

  • 利点:圧倒的な信頼性。保険適用のSRS(性別適合手術)への橋渡しがスムーズ。

法的・制度的な背景

なぜ診断書がここまで重要視されるのか。それは日本の法制度が絡んでいるからです。

  • 性別適合手術:国内での手術を行う場合は、2名の医者が性同一性障害の診断を出さなければ、ガイドライン的には許可が出ません。法律的にも、最低1名の診断書が必要だったはず。

  • 性同一性障害特例法:戸籍の性別を変更するには、「2名以上の医師の診断書」が必須。近年、生殖腺がないこと(手術要件)の撤廃に向けた動きはあるものの、この「診断の重要性」自体は依然として強く残っています。

  • ガイドラインの立ち位置:あくまで「学会の推奨」であり、法的な義務ではありません。しかし、実際に手術を受ける際や法的手続きを行う場面では、最も信頼できる基準として参照されやすいのが現実です。

さて、ここまでが客観的な事実の整理です。

では、私自身はどちらのルートを選んだのか?そして、この論争について「当事者のリアルな視点」からどう考えているのか。

ここから先は、綺麗事抜きの私の体験と、少し毒を含んだ本音をお話しします。

私の経験と考え

 

続きはnoteで 

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【MTFの日常】楽天証券の性別変更が面倒すぎた話。「もともと男性ですか?」とバレた謎【トランスジェンダー】

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こんにちは!

まるまるです

 

最近、半導体株が急騰していて世間でも騒がれていますが、私も将来のことを見据えて(?)個別株に投資をするようになりました。

 

毎日チャートを眺めたり、ポートフォリオを考えたりするのは意外と楽しいんですが……(個人投資家ならあんまりいいことではない気もする)

 

画面を開くたびに、どうしても目についてしまう「あるもの」がありました。

それが、楽天証券のプロフィール画面にある「性別表記」です。

私自身の戸籍の性別変更はとっくに終わっていて、日常生活で性別を意識する場面なんてほとんどなくなっているのに、証券口座の画面にはいまだに古い情報が鎮座している……。(楽天証券を開設したのは多分20歳ちょうどのとき)

 

これ、地味にテンションが下がります。

投資のモチベーションにも関わってきます(嘘です)

 

というわけで、仕事の合間の休憩時間を利用して(サポートが平日の勤務時間のみなので)「スマホからサクッと変更手続きを終わらせよう!」と思い立ったのですが……

これが想像以上に面倒くさい道のりだったので、今日は一部始終を記事にしてみようと思います!

楽天サービスの性別変更、実は「裏ルート」が必要?

そもそも、楽天グループのサービスって全般的に「性別を簡単に変えられない」仕様になっていることが多いんですよね。(楽天経済圏にいたのでよくわかっている)

 

ユーザーネームやパスワードは一瞬で変えられるのに、ヘルプページを見ると「一度登録した性別は変更できません」と堂々と謳っている楽天のサービスもあるくらいです。

 

ただ、ネットの情報を調べたりすると、「システム上は無理って書いてあっても、電話窓口に直接問い合わせれば個別対応してもらえる」というケースがほとんどだということが分かってきました。

今回の楽天証券も案の定、マイページの設定画面やチャットサポートからは変更不可。

「やっぱり電話するしかないか……面倒だな……」と腹をくくり、貴重な休憩時間を使ってサポートセンターへ電話をかけました。

待たされること15分。通話料の悲劇とスムーズな対応

サポートセンターあるあるですが、まあ〜〜〜繋がらない!

「ただいま電話が大変混み合っております」というお決まりのアナウンスと保留音を延々と聞かされること約15分。

私が無の感情で保留音を聞いているこの間にも、チャリンチャリンと通話料が吸い取られていきます。利益を出すために投資をしているのに、ここで数百円の通話料を無駄にしているこの矛盾……(泣)。

やっとの思いで人間のオペレーターさんに繋がり、私はこう伝えました。

私「登録されている性別表記が間違っているので、変更したいんですが」

すると、オペレーターさんはとても丁寧な対応で、

「確認いたします。とりあえずこちらで性別を変更する手続きを進めますが、もしまるまる様(私)の方で何か行っていただく手続きが発生した場合は、再度こちらからお電話いたしますね」

と言ってくれました。

「おっ、意外とスムーズに終わった!15分待った甲斐があった!」と、その時はホッと胸をなでおろして電話を切りました。

5分後の着信。「もしかして、元〇〇ですか……?」

しかし、平和な時間は長くは続きませんでした。

電話を切ってコーヒーを飲んでいると、5分後くらいに先ほどのサポートセンターの番号から着信が。

「なんだろう、確認漏れかな?」と思って電話に出ると、先ほどのオペレーターさんが、少し言いにくそうに、こんな風に切り出してきました。

オペレーターさん「大変申し訳ありませんが……もともと男性だった感じでしょうか?」

私「…………はい(それしか言えない)」

絶妙に気を遣ったオブラートの包み方ですよね。

もちろんこの場では隠すことはできないので普通に「はい」と答えたのですが、そこからは大変な手続きが待っていました。

オペレーターさん「そうしますと、戸籍が変わっていることを公的に確認するために、住民票と戸籍謄本のコピーを郵送していただく必要がございます

め、面倒臭い!!!!

システム上でぱぱっとボタン一つで変えてほしかったのに、まさかの紙ベース。

 

マイナンバーカードに性別情報は言ってるよね???

スマホで手続きしたい!!!!

私の性格的に超アナログな手続きって、本当に発狂しそうになるんですよね……。

なぜバレた?そして立ちはだかる「国の壁」

証券口座という性質上、マイナンバーや税金のシステムなど「国の機関」とガッツリ連携しているので、ただのショッピングサイトのように「自己申告でハイ変更!」とはいかないんでしょうね。

マネーロンダリングやなりすまし防止の観点からも、厳格な本人確認が必要なのは、頭ではよく理解できます。

でも……ここで一つ、大きな謎が残りました。

「そもそも、なんで私が『元男』だって分かったんだろう?」

最初の電話では、「性別表記が間違っているから直してほしい」としか伝えていません。ただの登録時のうっかりミスを装っていたはずです(楽天の他のサービスでもこれで帰られた記憶がある)

 

それなのに、わざわざ5分後に折り返してきて「もともと男性でしたか?」とピンポイントで聞かれたということは……。

もしかして、戸籍変更前の情報(名前は免許証などですぐ変更できるので変更していた)履歴がまだ見れるのかなー

同じ楽天グループのサービスでも対応は違うみたいです。

 

なので、もし楽天証券で性別を変更するときは、ちょっと嫌だと思いますが初めから

「もともとの性別はこうなんですけど、今はこうで、、、」

というと1本の電話で手続きを進められます!(通話料はこっちもちだけど(笑))

現在は書類待ち。道のりはまだまだ遠い

というわけで、現在私の証券口座の性別変更ミッションは、「楽天から送られてくる専用の書類を待っているタイミング」でストップしています。

数日後に書類が届いたら、空き時間を見つけて役所に行き、戸籍謄本と住民票を取ってきて、それを同封してポストに投函して……そこから楽天側で審査があって……。

ああー、考えただけでもめんどくさい!!!

でも、投資画面を開くたびに「男性」という文字を見てモヤモヤするのも嫌だし、これから会社で確定拠出年金とかiDeCoを連携したりしたときに会社から疑われるのは嫌なので、なんとか気合を入れてこのアナログな壁を乗り切ろうと思います。

 

また今度!

 

次のページでお会いしましょう!

 

 

まるまるでした

【MTFのリアル】女性ホルモンや手術で「声」は高くなる?声オペと人間の果てしない欲望

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こんにちは、まるまるです いつもブログを読んでくださってありがとうございます。

最近はあつくなったり寒くなったりと季節の変わり目ですが、皆さん体調など崩されていませんか? 私はのどが恒例のように死んでいました。 (コロナかかってから風邪ひくとのどが死んで声も死ぬ)

そんな声について、今回は当事者の方にとっては「何を今さら」という、とてもベーシックなお話をしてみようと思います。 テーマはずばり、「女性ホルモンを打ったり、玉(精巣)をとったりしたら、声は高くなるのか?」という疑問についてです。

当事者以外の方とお話ししていると、「女性ホルモンを打ってるなら、だんだん声も女性らしく変わっていくんでしょ?」とか「手術が終われば勝手に女の子の声になるんじゃないの?」と聞かれることが結構あるんですよね。 世間一般のイメージとしては「ホルモン治療=魔法の薬で全身が丸ごと女性化する」という感覚なのかもしれません。

今日は、そんな「声とホルモン」にまつわる残酷な(?)現実と、私自身の尽きない欲望について、少し長めにお話ししようと思います。

結論:残酷な現実ですが、声は「1ミリも」変わりません

期待してこの記事を開いてくださった方がいたら本当にごめんなさい。 結論からハッキリ言及してしまうと、MtFはどれだけ治療を進めても、声はまったく変わりません。 玉をとろうが、女性ホルモンを毎日浴びるように摂取しようが、声が自然に高くなることは絶対にないんです。

「女性ホルモンで声が変われば、どんなに楽だったか……!」「毎朝起きるたびに、少しずつ声が高くなっていればいいのに!」と、世界中のMTFが一度は天を仰いで嘆き、枕を濡らしたことがあるはず(笑)(でもガチです) でも、現実はどこまでもシビアです。 なぜ変わらないのか?理由はとてもシンプルかつ物理的なもので、「声変わりの変化は不可逆(元に戻らない)」からです。

男性の思春期(第二次性徴)で男性ホルモンが分泌されると、喉にある声帯が分厚く、そして長くなります。 ギターやベースの弦を想像してもらうと分かりやすいのですが、太くて長い弦を弾くと低い音が出ますよね。 一度分厚く成長してしまった声帯の「弦」は、後から男性ホルモンを絶って女性ホルモンを入れたからといって、勝手に薄く短く戻ったりはしてくれません。

これって、首元にある「喉仏」とまったく同じ原理なんです。 喉仏の軟骨も、男性ホルモンの影響で一度ボコッと前に出てしまったら、後からどれだけ女性ホルモンを入れても引っ込むことはありません。物理的に削り落とす手術をしない限り、永遠にそのままです。

「声」を手に入れた私の、新たなるコンプレックス

不可逆であるがゆえに、女性らしい声を手に入れるためには「ボイストレーニングで出し方や響かせ方を極限まで工夫する」か、「声帯を短くしたり縫い合わせたりする手術(音声女性化手術)をする」かの二択になります。

私は悩んだ末に、後者の「声の手術」を受けました。 手術自体は大変でしたし、術後の沈黙期間(声を一切出してはいけない期間)も辛かったですが、おかげさまで今は普通に生活していています。 これは本当に大きな喜びでした。

ただ、ここで一つ大きな問題(というか激しい後悔)がありまして……。 私、声帯の手術はしたんですが、同時にできるはずの「喉仏を削る手術」はしなかったんです。 (お金の関係で、たしか数十万なんだけど)

手術を受ける当時の私は、完全に「声のパス(女性として認識されること)」に全パラメーターを振っていました。 「とにかく声さえ女の子になればそれでいい!声さえパスできれば、首に喉仏の出っ張りが少しあるくらい、髪の毛や服で隠せるし大した問題じゃないでしょ!」と、タカを括っていたんです。

……過去の私の肩を強く揺さぶって言ってやりたいです。「お前は自分の『欲望の深さ』を完全に舐めているぞ」と。 いざ手術を終えて理想(とはほど遠いけど妥協できる)「声」を手に入れ、日常会話でのストレスが消え去ると、今度はどうなるか。 鏡を見るたびに、残された「喉仏の出っ張り」が、異常なほど気になり始めるんです。 (正確には他撮写真を見たときとか)

あんなに「声さえ変わればいい」「他はもう何も望まない」と神様に祈っていたはずなのに、一番の悩みが解決して視界がクリアになると、これまで気付かないふりをしていた次の悩みがクローズアップされてしまう。

これって、部屋の片付けに似ているかもしれません。床の散らかりを綺麗に片付けた途端、今度は窓ガラスの汚れがやたらと気になり始める、あの現象です。 一つの願いが叶うと、当たり前のように次の欲望が顔を出す。 人間の欲求って本当に底なし沼ですね。 我ながら「人間ってなんて罪深い生き物なんだろう」と。 早く解脱して、私もみんなも救済されないと

今ではこの「喉仏」が、私の中で一番のコンプレックスに昇格してしまいました。

羨ましい?FTM(男性へ移行)の声事情

一方で、女性から男性へ移行する「FTM」の方々の場合は、事情がまったく逆転します。

FTMの方が男性ホルモン治療(テストステロンの注射など)を開始すると、なんと本当に声が低くなり、喉仏も出てくるんです! 先ほどお話しした「声帯が分厚くなる」「軟骨が成長する」という男性特有の思春期の変化が、ホルモンの力によって後から人工的に引き起こされるわけですね。

MTFの私からすると、「えっ、注射で勝手に声が変わるの!?めちゃくちゃ羨ましい……!」と、正直なところ激しく嫉妬してしまう部分もあります。

でも、冷静に考えてみると、これも先ほど言った通り「不可逆」の現象です。 一度声が低く、太くなってしまったら、もしホルモン治療をやめたとしても、もう元の高い声には戻せません。

たとえば、歌い手グループ「すとぷり」の莉犬さんは、FTMであることを公表されていますが、ホルモン治療をされていません。 彼のように「歌を歌うこと」や「今の自分の魅力的な声そのもの」が仕事に直結し、多くのファンに愛されている方にとって、ホルモン治療で声変わりをしてしまい、二度と今の声で歌えなくなるというのは、とてつもない恐怖とリスクを伴うはずです。 とはいえ身体的な違和感も相当あると容易に想像できますし、その葛藤は、想像を絶するものがあると思います。

そう考えると、ホルモンで声が変わらないMTFの現状も、考え方によっては「(意図しない変化が起きないという意味で)リスクがない」と言えるのかもしれませんね。 負け惜しみに聞こえるかもしれませんが!(笑)

というわけで、今回は「MTFと声と、果てしない欲望」についてのお話でした。 「ホルモン治療」と一言で言っても、身体に起きる変化や起きない変化、そしてそれに伴う悩みは本当に人それぞれです。当たり前のことでも、こうして深掘りしてみると、そこには色々なドラマや葛藤があるんですよね。

次こそは、喉仏を削るためにまたお金を貯めて手術に行こうか……と、また一つ新たな欲望の炎を燃やしつつ、この辺で終わりにしたいと思います。 皆さんも、「一つ悩みが解決したと思ったら、すぐ次の欲が出ちゃった!」なんていう「人間って罪深いな〜」と思ったエピソードがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

また今度!

次のページでお会いしましょう!

まるまるでした

【MTFのムダ毛事情】除毛ってやっぱり大変?毛にまつわる「活性化エネルギー」【男の娘】

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こんにちは まるまるです

少しずつ気温も上がり、半袖やノースリーブの出番が近づいてきました。 肌の露出が増えるこの時期、どうしても気になってくるのが「ムダ毛」のお手入れではないでしょうか。

そんなタイミングで、最近youtubeの視聴者の方からこんな質問をいただきました。 「男性だと、除毛とかこまめにやらなきゃいけないイメージがあるのですが、やっぱり大変なんですかね??」

これたしかに気になるひとも多いとおもいます。 漫画のキャラなど世間一般的に「MTF=毎日のヒゲ剃りや脱毛で苦労している」というイメージが強いのかもしれません。

今日はこの質問にしっかりお答えしつつ、私の過去の努力(笑)や独自の理論、そして現在のリアルな脱毛事情について、お話ししようと思います。

結論から言うと、MTFでも「本当に人による」

まず結論からお伝えすると、こればかりは本当に「人による」としか言えません。 もともとの体質や遺伝はもちろんですが、一番大きく影響するのは「ホルモン治療を始めたタイミング」だと思っています。

では、私自身はどうなのかというと……ムダ毛の処理に関しては全然大変だと思っていません

というのも、私は高校2年生の時から女性ホルモンの治療を開始しました。 高校2年生といえば、男性としての本格的な体毛がドバッと生え揃う直前か、あるいは生え始めの時期。 私はギリギリのタイミングで、そこにストップをかけることができました。

そのおかげで、一番厄介で時間もお金もかかる「ヒゲ」に関しては、現在に至るまでまったく生えません。 私にとって「自分の顔にヒゲが生えて、それを剃る」という行為自体、想像するだけでものすごい忌避感と精神的ストレスを感じてしまうものだったので、あの時期に治療に踏み切れて本当に良かったと心から思っています。 (金銭的にも脱毛するとなると面倒ですし)

他の部位についても同様です。 比較的早い段階で生え始めていすねや腕の毛も、今となっては2ヶ月に1回くらい、気が向いた時にササッとシェーバーを当てるだけで十分なレベル。 脇は残念ながら少しだけ生えてきますが、ネットで調べて比較してみても、一般的な女性よりも密度は薄く、生えるスピードもかなり遅い方だと思います。 (ぽつぽつとしか生えない) 生えている部位も少ないし、生えている部位についても生えるスピードがかなり遅い方だと思います。 (男性とは比較にすらならないレベル)

私の持論:「毛の活性化エネルギー」

ここで私の「個人的な持論」を少し語らせてください(笑)。

私は、毛が本格的に生え始めるためには、一種の「活性化エネルギー」みたいなものが必要だと考えています。 化学の授業で習った、あの山を越えるエネルギーのことです。

つまり、毛根が「産毛」から「太く濃い毛」へと進化するためには、男性ホルモンという強力な着火剤がないと、そのエネルギーの壁を超えられないんです。 しかし厄介なことに、一度でも男性ホルモンの力でその壁を越えて「太く生え始めた部位」は、その後ホルモン治療などで男性ホルモンが激減したとしても、惰性でそのまま生え続けてしまう……という法則がある気がしてなりません。

私の場合は、幸運なことに多くの部位がその「活性化エネルギーの壁」を越える前に、治療によってストップをかけられました。 だからこそ、全体的に毛の成長が遅く、今のような「処理が圧倒的に楽な状態」を保てているんだと自己分析しています。

中高時代の涙ぐましい「美白&除毛」大作戦

今でこそムダ毛処理の悩みはほとんどないですが、中高生の時はそれなりに必死で、見えないところで孤独の戦いを繰り広げていました。

当時は脛くらいにしか目立った毛は生えていなかったものの、それすらも許せなくて。 特に、体育の授業で半袖短パンになる前日なんかは、もう部屋にこもって徹底的に処理していました。 しかも、カミソリで「剃る」のは、なんだかチクチクしそうだし太くなりそうで嫌だったんです。

そこで私が愛用していたのが、家にあった「謎の毛を抜く機械」。 おそらく母か誰かが買った電動脱毛器(ローラーで毛を巻き込んで引っこ抜くやつ)だと思うんですが、モーター音を「ブイイイイン」と響かせながら物理的に毛を引き抜きます。 剃るよりは痛いですが、生え変わるスピードが遅いです。

そして、私の執念は毛だけに留まりません。 白い肌になりたい!と思っていたので日焼け対策も異常なほど徹底していました。 (女性ホルモンは肌を白くする効果もあるらしいです)

普通の体育の授業でも、日焼け止めを顔から腕まで厚塗り。 極めつけは体育祭です。 周りの同級生たちが半袖短パンで太陽の下、青春の汗を流している中、私一人が「上下長袖のジャージ姿&日傘をさす」という、完全に浮きまくった完全防備スタイルを貫いていました。 太陽の光を親の仇のようにガードし続けるその姿は、今思い返すとちょっとヤバい奴だったかもしれませんが、あの頃の私にとってはアイデンティティを守るための必死の防衛戦だったんです。 もちろん出場競技のときは半袖短パンでしたよ(笑)

現在の脱毛事情と、ちょっとした悩み

そんな激動の(?)中高時代を経て、私の現在の脱毛事情はどうなっているかというと。 脱毛サロンや医療脱毛クリニックには一切通っていません。

家に家庭用の光脱毛器が一つあるだけで、それすらも「たまーに気が向いた時に引っ張り出して使う」くらいの手抜きっぷりです。

もちろん、「どうせなら医療脱毛で全身ツルツルにして、1ミリの悩みも消し去りたい!」という憧れはあります。 でも、現実的に考えると「何万円も払って通うほど、ガッツリ生えてるわけでもないしなぁ……今のままでも困ってないし……」と、絶妙に迷って二の足を踏んでしまうラインなんですよね。

ただ、脇だけはしてもいいかなと思っています というのも友達の経験談なのですが「ワンコイン(500円?)で脇だけ脱毛できるお試しキャンペーンに行ったら、めっちゃ効果あってさー!」と話されたからです。

「500円なら、脇だけサクッとやってもらいに行こうかな……いやでも、やっぱりめんどうくさいし、家で頑張ろうか……」と、今とても心が揺れ動いています(笑)。

皆さんは、ムダ毛の処理や脱毛ってどうしていますか? もし「ここのサロン、勧誘もなくて良かったよ!」とか「家庭用脱毛器をサボらず使うコツ」なんかがあれば、おしえていただきたいです!

また今度!

次のページでお会いしましょう!

まるまるでした